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平成29年 3月 農林水産省生産局食肉鶏卵課 |
I 鶏卵 |
(1)消 費
消費量は年により若干の変動はあるものの概ね安定的に推移している。
(2)生 産
生産量は、18年度以降、需給バランスの改善による価格の回復を受けて、生産意欲が高まったことから増加。
20年度以降は、配合飼料価格の高騰等により飼養羽数が減少したことから減少傾向で推移し、23年度は東日本大震災の影響もあり、6年ぶりに250万トンを下回った。
24年度以降は、若干の変動はあるものの概ね安定的に推移している。
(3)輸出入
@輸入量は、国内消費量の5%程度で推移しており、そのうち約9割は加工原料用の粉卵が占めている。
23年度は、東日本大震災による供給量の長期的減少の懸念から輸入が大きく増加し、対前年度比21.1%となった。
24年度は、国内生産の回復が進み、供給量の長期的減少の懸念が解消されたこと等から、対前年度比10.9%減となった。
26年度は、前年度から国内卸売価格が高水準で推移したため、加工業者等の需要者による輸入粉卵等へのニーズが高まったことにより、対前年度比4.0%増となった。
27年度は、米国で26年12月から発生した高病原性鳥インフルエンザの影響により輸入量が減少したこと等から、対前年度比11.6%減となった。
A輸出量は、殻付き卵が中心(27年度では輸出量の約8割)であり、近年増加傾向で推移。輸出先は、輸送距離や輸出国との衛生条件等の制約から香港、シンガポールをはじめとするアジアが中心。
ただし、18、19、22、23年度は国内で発生した鳥インフルエンザ等の影響により、輸出量は大幅に減少した。
(4)卸売価格
卸売価格は、夏場の不需要期に向けて価格が低下し、年末の需要期に向けて価格が上昇する傾向がある。
16年度は、15年度の価格が大きく低迷したことから、生産者が減羽を行ったこと等により、16年秋以降高水準で推移したが、17年度には価格が落ち着いた。
23年の東日本大震災の発生により一時的に飼料供給が滞ったこと等から供給が減少し、卸売価格が上昇。その後、供給が回復したことから価格は概ね平年並みで推移。
24年度は、年度当初から低価格で推移したが、需要の回復等により、10月以降前年を上回って推移。
25年度は、標準取引価格(日毎)が安定基準価格を下回ったため、成鶏更新・空舎延長事業が発動した(5/13〜7/18(67日間))。8月以降、猛暑の影響による供給減少等で上昇し、12月には272円/kg(直近最高値)となり、年明け以降も例年に比べて高水準で推移。
27年度は、前年度に引き続き需要が旺盛なこと等により、更に高水準で推移。
28年6月までは、26年度と同水準で推移したが、7月以降は例年同時期と比べて需要が低調なこと等により、26年度を下回っている。
(5)飼養動向
(1) 飼養戸数は、小規模層を中心に近年4〜6%程度減少している。
(2) 成鶏めす飼養羽数は、平成20年以降減少傾向で推移したが、26年以降は増加に転じている。
(3) 1戸当たり平均飼養羽数は、一貫して拡大している。
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