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2018年4月号−1 |
平成30年 4月 農林水産省生産局食肉鶏卵課 |
I 鶏卵 |
(1)消 費
消費量は年度により若干の変動はあるものの概ね安定的に推移している。
(2)生 産
20年度以降、配合飼料価格の高騰等により飼養羽数が減少したことから減少傾向で推移し、23年度は東日本大震災の影響もあり、6年ぶりに250万トンを下回ったが、24年度以降回復傾向にある
27、28年度は卵価が堅調だったこともあり、連続で前年度を上回った。
(3)輸 入
輸入量は、国内消費量の5%程度で推移しており、そのうち約9割は加工原料用の粉卵が占めている。
23年度は、東日本大震災による供給量の長期的減少の懸念から輸入が大きく増加し、対前年度比21.1%増となったが、24年度は、国内生産の回復が進んだこと等から、対前年度比10.9%減となった。
26年度は、前年度から国内卸売価格が高水準で推移したため、加工業者等の需要者による輸入粉卵等へのニーズが高まったことにより、対前年度比4.0%増となった。
27年度は、米国で26年12月から発生した高病原性鳥インフルエンザの影響により、対前年度比11.6%減となった。
28年度は、卵白の国際価格の上昇等が影響し、輸入量は対前年度比16.7%減となった。
(4)卸売価格
卸売価格は、夏場の不需要期に向けて価格が低下し、年末の需要期に向けて価格が上昇する傾向がある。
16年度は、15年度の価格が大きく低迷したことから、生産者が減羽を行ったこと等により、秋以降高水準で推移したが、17年度には価格が落ち着いた。
23年の東日本大震災の発生により一時的に飼料供給が滞ったこと等から供給が減少し、卸売価格が上昇。その後、供給が回復したことから価格は概ね平年並みで推移した。
24年度は、年度当初から低価格で推移したが、需要の回復等により、10月以降前年を上回って推移した。
25年度は、標準取引価格(日毎)が安定基準価格を下回ったため、成鶏更新・空舎延長事業が発動した(5/13〜7/18(67日間))。8月以降、猛暑の影響による供給減少等で上昇し、12月には272円/kg(過去10年の最高値)となり、年明け以降も例年に比べて高水準で推移した。
27年度は、前年度に引き続き需要が旺盛なこと等により、更に高水準で推移した。
28年度は、生産量が増加したこと等により、夏以降の価格は、卵価が高水準にあった26〜27年度との比較ではおおむね下回って推移したが、29年1月以降は堅調に推移した。
29年度は、引き続き加工向けの需要が旺盛である一方、生産量が増加傾向にあること等から、概ね前年度同期並みで推移していたが、11月以降は、高価格に反応した生産増により需給が緩んだことから、前年同期を下回って推移している。
(5)飼養動向
(1) 飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、29年は2,350戸(対前年比3.7%減)となった。
(2) 成鶏めす飼養羽数は、平成20年以降減少傾向で推移したが、26年以降は鶏卵価格が堅調なこともあり増加に転じ、29年は1億4千万羽(対前年比1.1%増)となった。
(3) 1戸当たり平均飼養羽数は、一貫して増加しており、29年は57.9千羽(対前年比4.9%増)となった。
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