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2019年10月号−1 |
令和元年 10月 農林水産省生産局食肉鶏卵課 |
I 鶏卵 |
(1)消 費
消費量は年度により若干の変動はあるものの、概ね安定的に推移しており、日本人一人当たりの年間鶏卵消費量は約330個とメキシコに次いで2番目に多い。
(2)生 産
25年夏以降、コンビニエンスストアでのデザートや卵焼きの販売促進により、需要が旺盛であったこと等から、卵価は堅調に推移した。これを受け、生産者は生産を拡大、27年度以降は連続で前年度を上回り、29年度後半以降、需給が緩和し卵価が低迷している。30年度の生産量は約263万トンとなった。
(3)輸 入
輸入量は、国内消費量の5%程度で推移。輸入量全体のうち約9割は加工原料用の粉卵が占めており、主に、オランダ、イタリア及び米国から輸入している。
27、28年度は、米国で26年12月から発生した高病原性鳥インフルエンザの影響により、卵白粉の国際価格が上昇したこと等から、それぞれ前年度を大幅に下回ったが、29年度は、卵白粉の国際価格が落ち着いたことから、輸入量は対前年度比20.0%増の11万4千トンとなった。30年度の輸入量は29年度と同水準で推移した。
(4)卸売価格
卸売価格は、夏場の不需要期に向けて価格が低下し、年末の需要期に向けて価格が上昇する傾向がある。
29年度は、25年度後半以降の堅調な価格を背景に生産が拡大したため需給が緩和し、年度後半からは価格は低下した。
30年度に入っても、生産が拡大し続けていたため価格が低迷し、4月23日から6月25日までの間、25年7月以来5年ぶりに成鶏更新・空舎延長事業が発動された。さらに、1月取引初日の標準取引価格(日ごと)は96円と安定基準価格(163円/kg)を大幅に下回ったため、2月1日から3月31日までの間、再び同事業が発動された。
平成31年度に入り、安定基準価格を上回っていたが、ゴールデンウィーク明けで消費が弱含みとなったこと等から、5月20日から同事業が発動した。その後、生産調整の着実な取組に加え、秋からの需要増加を見込んだ手当買いの進展により価格が上昇し、9月2日に同事業が停止した。
(5)飼養動向
(1) 飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、30年は2,200戸(対前年比6.4%減)となった。
(2) 一方、成鶏めす飼養羽数は、26年以降は鶏卵価格が堅調なこともあり増加しており、30年は1億4千万羽弱(対前年比2.2%増)となった。
(3) この結果、1戸当たり平均飼養羽数は増加しており、30年は63.2千羽(対前年比9.2%増)となった。
(4) 成鶏めす飼養羽数10万羽以上層の飼養戸数の割合は全体の16.7%であるが、成鶏めす羽数の割合は全体の75.2%を占める構造となっており、経営の大規模化が進んでいる。
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