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2020年4月号−1 |
令和2年 4月 農林水産省生産局食肉鶏卵課 |
I 鶏卵 |
(1)消 費
消費量は年度により若干の変動はあるものの、概ね安定的に推移しており、平成30年度の消費量は2,735千トンと前年比0.9%増加した。日本人一人当たりの年間鶏卵消費量は約337個とメキシコに次いで2番目に多い。
(2)生 産
25年夏以降、家庭用、業務加工用ともに需要が旺盛であったこと等から、卵価は堅調に推移した。これを受け、生産者は生産を拡大、27年度以降は連続で前年度を上回り、29年度後半以降、需給が緩和し卵価が低迷している。30年度の生産量は約263万トンとなった。
(3)輸 入
輸入量は、国内消費量の5%程度で推移。輸入量全体のうち約9割は加工原料用の粉卵が占めており、主に、オランダ、イタリア及び米国から輸入している。
27、28年度は、米国で26年12月から発生した高病原性鳥インフルエンザの影響により、卵白粉の国際価格が上昇したこと等から、それぞれ前年度を大幅に下回ったが、29年度は、卵白粉の国際価格が落ち着いたことから、輸入量は対前年度比20.0%増の11万4千トンとなった。30年度の輸入量は29年度と同水準で推移した。
(4)卸売価格
卸売価格は、夏場の不需要期に向けて価格が低下し、年末の需要期に向けて価格が上昇する傾向がある。
近年の生産拡大にともなう需給緩和により、平成31年1月取引初日の標準取引価格は96円/kgと大幅に価格が下落した。
平成31年度に入っても、価格の低迷は続き、5月20日に成鶏更新・空舎延長事業が発動した。一方、同事業への取組や餌付け羽数の減少、強制換羽の促進により供給量が減少する中、台風15号・19号の被害により供給量が更に減少したこと、年末にかけての需要期(鍋物やクリスマスケーキ等)と重なったことから、年末の取引最終日の標準取引価格は224円/kgと、ほぼ平年並みの水準まで価格が回復した。
(5)飼養動向
(1) 飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、31年は2,120戸(対前年比3.6%減)となった。
(2) 一方、成鶏めす飼養羽数は、26年以降は鶏卵価格が堅調なこともあり増加しており、31年は1億4千万羽強(対前年比2.0%増)となった。
(3) この結果、1戸当たり平均飼養羽数は増加しており、31年は66.9千羽(対前年比5.9%増)となった。
(4) 成鶏めす飼養羽数10万羽以上層の飼養戸数の割合は全体の17.1%であるが、成鶏めす羽数の割合は全体の76.0%を占める構造となっており、経営の大規模化が進んでいる。
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