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2022年12月号−1 |
令和4年 12月 農林水産省生産局食肉鶏卵課 |
I 鶏卵 |
(1)消 費
消費量は、概ね安定的に推移してきたが、平成29年度から令和元年度にかけて増加傾向で推移した。
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により家計消費は増加したものの、業務用の需要が減少したこと等から、前年度を下回り、令和3年度は業務用需要は回復傾向にあるものの、267万トンと前年度比0.4%減少した。
(2)生 産
生産量は、27年度以降、家庭用、業務・加工用ともに需要が旺盛であったこと等から、前年度を上回って推移していた。令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響により価格が低下したことや令和2年度シーズンの鳥インフルエンザの大規模発生による影響から、前年度を1.8%下回り、令和3年度は258万トンと前年度比0.8%減少した。
(3)輸 入
輸入量は、国内消費量の4%程度で推移。輸入量全体のうち約9割は加工原料用の粉卵が占めており、主に、オランダ、イタリア及び米国から輸入している。
平成29年度以降、年間約11万トンで推移したが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少等により、前年度を下回った。
令和3年度は鳥インフルエンザの影響で生産量が減少し価格が高騰したため、加工用の国産鶏卵の代替として輸入されたこと等から前年度比12.7%増の11万5千トンとなった。
(4)卸売価格
卸売価格は、夏場の不需要期に向けて価格が低下し、年末の需要期に向けて価格が上昇する傾向がある。
近年の生産拡大にともなう需給緩和により、平成31年の年明けに価格が下落し、令和元年度に入っても価格の低迷が続いたが、台風15号・19号の被害による供給量の減少と年末需要期が重なったことを背景に、年末にはほぼ平年並みの価格まで回復した。
令和2年度は4月の緊急事態宣言後、業務用の需要が大幅に減少したため、価格は低水準で推移した。
令和3年2月中旬以降は、令和2年度シーズンの鳥インフルエンザ発生により殺処分羽数が多かったこと(採卵鶏約900万羽(全国の採卵鶏飼養羽数の約5%))等により、例年を上回って推移した。
令和3年度は、春から夏にかけて高値で推移したが、生産回復等により11月以降は例年をやや下回る水準で推移した。
令和4年5月以降、業務用需要が回復傾向にあることや生産コストの上昇による減産傾向もあること等から、価格は例年を上回る水準で推移しており、11月は年末の需要期向けの手当てに加え、鳥インフルエンザの発生もあり上昇傾向で推移。
(5)飼養動向
(1) 飼養戸数は、小規模層を中心に減少傾向で推移しており、令和4年は1,810戸(前年比▲3.7%減)となった。
(2) 一方、成鶏めす飼養羽数は、26年以降は鶏卵価格が堅調なこともあり増羽していたが、令和2年度シーズンの鳥インフルエンザの影響等により令和4年は約1億4千万羽(前年比▲2.4%減)となった。
(3) 成鶏めす飼養羽数10万羽以上層は、飼養戸数の割合で全体の20.5%であるが、成鶏めす羽数の割合で全体の79.4%を占める構造となっており、経営の大規模化が進んでいる。
平均飼養羽数は、令和4年は75.9千羽/戸(前年比1.5%増)となった。
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