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 脳・神経や全身の細胞をつくる良質のたんぱく質や脂質類、骨格づくりに必要なカルシウムやリン、細胞の働きを活発にするビタミン群など、私たちの体に不可欠な栄養素がぎっしりのタマゴ。ところが卵黄と卵白では、ずいぶん栄養成分に違いがあるのをご存知ですか。 下表でおわかりのように、卵黄はたんぱく質、脂質、さらにビタミンやミネラルを多く含んでいますが、なかでも脂質のうちの30%は「リン脂質」と呼ばれるものです。それは、脳や神経組織、細胞膜を作る重要な物質で、大豆やレバーなどにも含まれています。しかし、卵黄は全ての食品の中でも、最もリン脂質の含有率が高く、大豆の3倍近くもあります。

表 たまごの成分表(可食部100gあたり)















無 機 質 ビ タ ミ ン

















A


D B1 B2



E
kcal g mg mg mg g
全卵 151 12.3 10.3 0.3 1.0 51 180 1.8 1.3 140 130 307 3 0.06 0.43 0.1 1.1 0.4
卵黄 387 16.5 33.5 0.1 1.7 150 570 6.0 4.2 48 87 1005 6 0.21 0.52 0 3.6 0.1
卵白 47 10.5 - 0.4 0.7 6 11 0 - 180 140 0 0 0 0.39 0.1 0 0.5
資料:五訂日本食品標準成分表より


 私たちの体は、約60兆個の細胞でできています。その膨大な細胞の一つ一つには必ずリン脂質が含まれており、この量を合計すると体重60kgの人で約600gにもなるということです。 このリン脂質のなかで、特に重要な成分が「コリン」であり、体内に入ると、記憶は学習に強く関係している神経伝達物質である「アセチルコリン」がつくられます。最近では、認知症の予防や改善にも効果があることから脚光を浴びています。


 脳には、毒物などがむやみに入るのを防ぐために脳関門をいう関所があり、この脳関門を通過しやすい栄養素と通過しにくいものがあります。卵黄のコリンは、大豆3倍近くも含まれているうえに、食品のなかでも最も脳内に吸収されやすいというメリットをもっています。
 さらに、研究の結果、卵黄のコリンをビタミンB12と組みあわせて摂ると、認知症の改善にいっそう効果を発揮することがわかりました。タマゴには、コリンがふんだんなうえにビタミンB12も含まれています。
  元気で若々しい脳を保つには、タマゴを食べる週間をつける必要があるようですね。


効果1[タマゴはこんなにパワフル]効果2[脳をイキイキさせるタマゴのコリン]
効果3[小さいときから食べていると…]効果4[働き盛りのおとうさん、おかあさんには…]
効果5[老人性認知症の予防と改善に期待が…]
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